有料老人ホームに入居している高齢者との向き合い方

有料老人ホームに入居している高齢者に対して食事や排泄、入浴など身の回りの世話をすることは、たやすいことではありません。高齢者の中には精神的にも不安定な状態の方もいますし、世話の仕方一つひとつを慎重に行わないとなりません。有料老人ホームで働く従業員は、高齢者の身近にあるため、健康状態の変化をいち早く知りうる立場にあります。そのため、直接高齢者の健康を関わり合うことが業務ではなくても、状態の変化を早い時期んに正しく発見するための、ある程度の医学的な知識がある方が好ましいです。

有料老人ホームでの生活上の介護は、高齢者にとって極めて切実性の高いものです。食事や排泄、入浴といった行為への援助であるために、高齢者にとって極めて身近なものとなります。密着性ともいえます。要介護の高齢者にとって、介助する人がいなければ生活に不都合を生じるばかりでなく、ことによると生命の危険に遭遇しないとも限りません。また本来、人前でしたくない排泄や入浴などを他人に委ねるのですから、高齢者にとって介護をしてもらう人は極めて身近な存在となります。いわばケアスタッフは家族のような存在といえるのです。高齢者を介護する場合には、一人ひとりがもっている生活習慣や文化、価値観を尊重することが大切です。人間の生活行為は、生まれ育った環境のなかで身に付いたものの影響を大きく受けています。ケアスタッフといえども勝手に修正することは好ましくありません。

もしもそのようなことがなされたなら、有料老人ホームの高齢者は、自己の主体性が無視されたり、軽視されたと受けとって、不快な思いをすることになります。例えその場で抵抗がなかったとしても、高齢者への配慮は信頼関係を損なわないためにも大切です。また高齢者が生活行為を自分自身で選択できるよう介護し、自己決定権を尊重することが大切です。そしてケアスタッフはどこまで高齢者が自分でできるかを確かめることが重要です。介護に頼りがちな人には、自分自身ですることに喜びややりがいを感じられるように援助していくことです。ケアスタッフが本人の代わりにやってしまった方が簡単ですが、そればかりではいけません。手を差し出すよりも忍耐強く見守ることの方が、重要な場合もあるのです。ささやかな努力に賞賛の言葉を忘れないことも大切です。そして綿密な観察を怠らずに、高齢者に異常があった場合は素早く見つけます。常に予防的な対処を視野にいれた介護が必要といえます。

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