有料老人ホームでのコミュニケーションの意義

人間は社会的な存在なので、食事や排泄などの生理的欲求を満たすだけでは満足しません。有料老人ホームでは他の利用者やケアスタッフなどの従業員がいますから、お喋りなどで心を通わせることができます。コミュニケーションは、生活に潤いを与えるために、どうしても必要なものです。コミュニケーションが苦手な高齢者でもスムーズにやり取りができるように、有料老人ホームのスタッフはサポートをすることが大切になります。ケアスタッフなどが介護が必要な高齢者と良いコミュニケーションをとれることによって、介護をするために必要な情報を得ることができます。


また高齢者との信頼関係を築く要素にもなります。有料老人ホームの高齢者のなかには、コミュニケーションを阻害する原因を持った方もいます。また、世代間の相違による価値観や生活感覚のくい違いなども、コミュニケーションを阻害しやすい条件といえます。そのため有料老人ホームのスタッフは、相手に合った接し方を工夫していかなければなりません。コミュニケーションは、送り手と受け手の両方が言葉や身振りなどの手段を通じて、意思の疎通を図るものといえます。高齢者の場合、言葉によるコミュニケーションもさることながら、非言語的なものによるコミュニケーションが心の通い合いに有効的なことを忘れてはなりません。ケアスタッフは、相手が非言語的な方法を通して表現してくる意思やサインを見逃さずに、情報として正確に把握する必要があります。


高齢者に話しかけるときにも一方的に情報を伝えるのではなくて、まず高齢者の顔つきや仕草を観察してから、高齢者の状況を確かめるだけの余裕が必要になります。高齢者の表情や仕草から、機嫌が良いのか悪いのか、活気があるのかどうか、不安や不満があるか、などといったその時々の高齢者の表情を感じ取ることが大切になってきます。面と向かって言葉では表現しにくいことや、表現することを遠慮したり、また言葉での適当な表現の仕方が分からなかったりすることが、顔つきや仕草に現れることがあります。そのため注意深くそれらを観察して、高齢者の要求や意思を正確に掴むことが大切です。ケアスタッフが高齢者に非言語的な方法で思いを伝えることは、非常に大切ですし、効果的なコミュニケーションを生む場合があります。ケアスタッフの笑顔は、高齢者にとって慰めであり、また機敏に訴えに応じてくれる態度に、高齢者は救われるのです。